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執筆者の写真ガブリエルしょう

5.30


今回の記事では子羊の話をします。

MAGKAN漫画賞にて銀賞を頂いた作品です。

こちらから読めます↓



しばらく前から作風について少し悩んでいて、夢いっぱいファンタジーは大好きだけど、もっと人間くさい話が描きたいな~と思っておりました。

そんなところで個人的な節目になるちょっと長めの作品を描くことになり、制作にあたっての目標を決めるところで「自分の嫌いなものを描く」と決定しました。


学校とか青春とか輝かしい友情とか、そういうものが大嫌いで学園ものを避けてたのですが、思い切って描いてみようと。

時代はちょっと18世紀だったりフランスだったりするんですが、私の思う学校はこんな感じ……

いつの時代も多感な時期の子供たちの集まりなんてろくでもないよなあと思いつつ。


オチの場面にアンジェリーナのあの後ろ姿を持ってくることはかなり序盤から決まっていました。

それよりも前に決めたのがアンジェリーナを幸せにしたい、というコンセプト。

作画も今回すごく悩んで、途中までいつもの絵柄で描き始めたのを全部消して、斜線多め彫り深め、リアル寄りに調整し直して、アンジェリーナが(顔のバランスはある程度整えつつも)少し不細工に見えるように頑張りました。

彼女の行動も生き方も良いものでは決してないから、間違っても親しみを持って欲しくなかった、可愛いと思われたくなかったというのが理由です。


マリーは初めはアンジェリーナの枷としての役割を果たす人だと思っていたのだけど、制作を進めていくにつれて役割が少し変わっていきました。

マリーに対して感じる不気味さ、不安感、わかってもらえるのかとても不安だったのですが、彼女のキャラクターが良かったと言ってくださる方もいて安心しました。



今回の作品、すごくたくさんの方が褒めてくださって、身に余るほど高い評価も頂けて、描いてよかったなと思いました。

ネームなかなか定まらなくて苦しかったし、締め切り間近に祖父と祖母が相次いで亡くなるし、とても辛い制作だったけど終わって良かった……


この作品、最初は表に出すつもりがなくて、マグカンの担当さんから「賞に出してみませんか」とお声がけ頂いて初めて、「お金欲しいしな」という不純な動機で持ち込んだものでした。

私は自分のことを結構攻撃性がある人間だと思っていて、今回の漫画も刃振り回して暴れまわるような作品だから、読んだ方が嫌な気持ちにならないか本当に不安でした。

実際この作品は好きじゃない、作者(私)の意図がわからないという方がいてもいいんじゃないかなと思っていて。

ただ綺麗じゃないものを描いた方が素の私に近い言葉を使える、そして案外それが刺さる方もいるということがわかったのが大きな収穫で、今後の作風にも多少影響するかなーと思います。



もう一回URL載せておこう

作品アンケートも宜しくお願いします!

アンケート結果が何になるのかとか私全然知らないんだけど、感想は多い方がきっと良いに違いない!

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